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頭痛

いつもの頭痛と違うかも…頭痛が怖くなったら読むコラム― 危険な頭痛の見分け方 ―

【監修】氷室クリニック院長・氷室公秀(医学博士・神経内科専門医)

CONTENTS

「危険な頭痛かも」と不安になるのは自然なこと
多くの頭痛は危険ではありません 〜まず知っておきたい基本〜
危険な頭痛かどうかは「病名」より「変化」で判断します
危険な頭痛のサイン 〜すぐに受診を考える症状〜
Red Flags(危険信号) 〜二次性頭痛の兆候〜
様子を見てもよい頭痛 〜受診の目安と考え方〜
慢性的な頭痛がある人ほど注意したいポイント
頭痛が不安なとき、迷ったら相談してください

頭痛が起きたとき、
「いつものこと」と思いながらも、
ふと不安になる瞬間は誰にでもあります。

特に、痛みが強かったり、
少し違和感を覚えたりすると、
「もし危険な頭痛だったらどうしよう」
と考えてしまうものです。

この不安は決して大げさなものではありません。

むしろ、体の変化に注意を向けられている、
自然で健全な反応です。

実際、頭痛の多くは
命に関わるものではありません。

しかし一方で、見逃してはいけない
危険な頭痛があるのも事実
です。

今回のコラムでは読み終えたときに、
「様子を見て大丈夫なのか」
「医師に相談すべきか」
を落ち着いて判断できることをめざします。

まず知っておいていただきたいのは、
頭痛の多くは命に関わるものではない、
という事実です。

日常生活の中で繰り返し起こる頭痛の大半は、
片頭痛や緊張型頭痛など、
いわゆる一次性頭痛に分類されます。

これらは痛みがつらくても、
二次性頭痛(脳出血や脳腫瘍など)のような
重大な病気が背景にあることはまれです。

「頭痛=すぐに危険」
というわけではありません。

この前提を知っておくだけでも、
過度な不安は和らぎます。

そのうえで、
「では、何が違えば注意が必要なのか
を次で整理していきます。

診察の場で私たちが重視しているのは、
「片頭痛かどうか」「緊張型頭痛かどうか」
といった病名そのものよりも、
これまでの頭痛と比べて変化があるかどうかです。

たとえば、
「痛み方が急に変わった」
「起こり方が違う」
「これまでなかった症状を伴うようになった」

などは重要な情報になります。

逆に、何年も同じパターンで
繰り返している頭痛であれば、
緊急性は低いことが多いです。

「いつもの頭痛と同じか?」
という視点は、
危険な頭痛を見逃さないための、
非常に大切な判断軸です。

いつもの頭痛注意したい変化
同じ痛み方痛み方が違う
同じタイミング起こり方が急
いつも通りの症状新しい症状がある

次のような症状がある場合は、
「様子見」ではなく、
早めの相談や受診を考えてください。

✅ 今までに経験したことのない激しい頭痛
✅ 高熱や首の動かしにくさを伴う
✅ 手足のしびれや言葉が出にくい
✅ 意識がぼんやりしている
などは要注意です。

さらに、
✅ 日ごとに頭痛が悪化している
✅ 咳や体を動かしたときに強くなる
と言った頭痛も評価が必要です。

これらはすべてがそろわなくても構いません。
一つでも当てはまれば、迷わず医師に相談することが大切です。

くも膜下出血、髄膜炎、脳卒中などが疑われる
二次性頭痛の兆候(Red flags)をまとめてみました。

症状特徴と原因の例緊急度
突然の激痛(雷鳴頭痛)数秒~1分でピーク、人生最悪の痛み
→くも膜下出血
最高(救急車)
高熱 + 首の硬直光過敏 嘔吐を伴う
→髄膜炎
最高
神経症状(麻痺・視力異常・言語障害)片側麻痺 意識もうろう
→脳卒中や腫瘍
最高
外傷後 徐々に悪化頭部打撲後 咳で痛みが強くなる
→慢性硬膜下血腫
高(当日受診)

今まで経験したことのない頭痛など
表にある症状がある場合は
#7119(救急相談)や救急受診を行ってください。

危険な頭痛の中には、対応が遅れることで
症状が急に進行してしまうものがあります。

ただし、早い段階で異変に気づき、
適切に対応することで、
経過が大きく改善するケースも少なくありません。

「いつもと違う」と感じた時点で相談することが、
結果的に体を守ることにつながります。

一方で、以前から繰り返し起こっていて、
痛み方や経過が毎回ほぼ同じ頭痛は
緊急性が低いことが多いといえるでしょう。

緊張型頭痛頭全体を締め付けられるような鈍い痛み、両側性で軽度~中等度。ストレスや疲労が原因で、数時間~数日続く。
片頭痛片側のずきずきした拍動性の痛み、吐き気やむかつき、光や音への過敏を伴うが、発熱や神経麻痺なし。数時間~2-3日で自然に軽快する。
群発頭痛目の奥の激痛が15分~3時間続き、涙や鼻水を伴うが、意識障害なし。周期的に繰り返す。​

発熱や手足のしびれ、意識障害などを伴わない場合は、
水分補給と暗い部屋で休息するなど
まずは様子を見るという判断も現実的です。

ただし「受診しなくてよい」という意味ではありません。
✅ 生活に支障が出ている
✅ 頭痛の頻度が増えている
✅ 薬が効きにくくなってきた
といった場合は、
頭痛そのものの評価や治療を見直すタイミングです。

慢性的な頭痛がある方ほど、
「いつものこと」と受け止めてしまい、
変化に気づきにくくなることがあります。

長年付き合ってきた頭痛でも、
性質が変わったり、
新しい症状を伴うようになった場合は、
改めて評価が必要です。

普段から、痛みの強さ、起こる時間帯、
持続時間、伴う症状などを簡単にメモしておくと、
「いつもと違う」変化に気づきやすくなります。

慢性頭痛があること自体よりも、
変化を見逃さないことが重要です。

「受診するほどではない気がする」
「でも不安が消えない」

そんなときに相談してよい窓口が、
#7119(救急相談)や医療機関です。

 結果的に「大きな問題はなかった」
と分かることも多くありますが、
それは無駄ではありません。

不安を抱え続けるより、
確認して安心できること自体に価値があります。

頭痛は、はっきり白黒つけにくい症状のひとつです。

迷ったときは、一人で抱え込まず、
医療機関に相談することをおすすめします。

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